このような方におすすめ
- ALCの欠けや目地の割れが、すぐ直すべき症状か緊急度で見分けたい方
- 補修費用が部分補修3万円〜全面工事200万円のどこに当たるか知りたい方
- 1階の手が届く範囲の小さな欠けを、補修材で自分で直したい方
- ハウスメーカー以外に補修を任せても損をしないか確かめたい方

※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
※2 お見積り前のお客様都合によるキャンセルの場合はキャンセル料が発生するケースがあります
※3 出張費には別途部材代、作業費が発生します
※4 施工内容によっては再発保証がつかない場合がございます
この記事の監修者兼ライター
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徳良 仁|1級建築士・1級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士
千葉県在住の兼業ライター。建設業界で現場経験を15年(建築3年・電気12年)経験したのち、日本最大の大手アパレルの出店開発部門で発注者としての施工監理を2年経験。現在はGAFAの1社で施設立ち上げ部門の管理職として従事。1級建築士・1級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士も保持。日々の幸せは家族団らんを穏やかに過ごすこと。 |
休日の掃除中に目に入った、ALCパネルの欠けと目地のすき間。
「この欠けはすぐ直さないとまずいのか?」「メーカーの見積りは高すぎないか?」と、不安を感じていませんか?
実は、小さな欠けや目地の割れでも、劣化は表面だけで止まりません。放置すると雨水が内部へしみ込み、鉄筋がサビて膨らむ「爆裂」に進むおそれがあります。
ただし、症状を正しく見極めれば、補修の範囲も費用も抑えられます。自分で直せるものを業者に頼んだり、任せるべきものを自分で悪化させたりする失敗を避けられるからです。
この記事では、ALCの劣化症状と緊急度から、補修方法と費用相場、DIYの手順まで解説します。
最後まで読めば、自宅の外壁をDIYで直せるか、専門業者に任せるべきかを判断できます。
ALC外壁とは水を吸いやすく定期的な補修が必要な外壁材

ALCとは「Air Light Concrete(軽量気泡コンクリート)」の略称です。ALC外壁は、防水を表面の塗膜と目地のシーリングに頼っているため、劣化を放置すると内部まで傷みます。
ALCの3つのポイント
ALCは気泡を多く含むコンクリートでパネル内部に水がしみ込みやすい

ALCは内部に細かい気泡を多く含むため、表面の塗膜が切れると雨水を吸い込みます。断面は台所のスポンジに近く、水に触れた部分から内部へ吸い込むのが特徴です。
| 項目 | ALCの性能 | 根拠 |
| 重さ | 絶乾密度450kg/㎥超〜550kg/㎥未満(普通コンクリートの約4分の1) | JIS A 5416 |
| 断熱性 | 熱伝導率0.17W/(m・K)(設計値) | JASS 21 |
| 耐火性 | 不燃材料(コンクリート)に該当する | 建築基準法第2条第9号・平成12年建設省告示第1400号 |
| 吸水性 | 気泡が多く、塗膜がないと水を吸いやすい | ― |
ALCはパネルのつなぎ目が多く防水をシーリングに頼っている

ALC外壁はパネルを並べて張るため、つなぎ目(目地)が多く、目地の防水をシーリングが担っています。シーリングとは、目地に詰めるゴム状の防水材です。
鉄骨造の住宅に多いALC外壁は、パネルの裏に防水シートを張らない納まりが多く見られます。その結果、シーリングが切れると雨水が建物の内側へ届きやすくなります。
| 項目 | ALC外壁 | 窯業系サイディング |
| パネルの幅 | 600mmが標準 | 455mmが多い |
| 防水の仕組み | 塗膜とシーリングで防ぐ | 外壁材の裏の防水シートでも防ぐ |
| シーリングが切れたとき | 雨水が建物の内側へ届きやすい | 防水シートが雨水を受け止める |
ALC外壁の補修は築10年前後の点検が目安になる

ALC外壁の塗膜とシーリングは、築10年前後で劣化が目立ち始めます。点検を先送りすると、吸水が進んで補修の範囲が広がり、費用も増えていきます。
| 築年数 | 確認したい箇所 | 出やすい症状 |
| 築10年前後 | 塗膜・目地シーリング | チョーキング、シーリングのひび割れ |
| 築15年前後 | パネルの角・窓まわり | ひび割れ、小さな欠け |
| 築20年以上 | パネル全体 | 欠けの拡大、爆裂、雨漏り |
ALC外壁の補修が必要な劣化症状5つと緊急度の見分け方

ALC外壁の劣化症状は5つあり、爆裂と目地の破断は放置すると雨漏りに進むため早めに補修しましょう。
劣化症状5つと緊急度を見分けるポイント
以下の表も活用して、緊急度をチェックしてください。
| 症状 | 見た目 | 緊急度 |
| チョーキング | 触ると手に白い粉がつく | 低〜中 |
| 目地シーリングの劣化 | ひび割れ・すき間・剥がれがある | 中〜高 |
| ひび割れ | パネルの端や窓まわりに線状の割れがある | 中 |
| 欠け | パネルの角が欠けて中の気泡が見える | 中 |
| 爆裂 | 表面の膨らみ・剥がれ・サビ汁がある | 高 |
外壁を触ると白い粉がつくチョーキングは塗り替えのサインになる

チョーキングとは、紫外線で塗料の樹脂が分解され、色の成分が粉になって表面に出る現象です。外壁を手でこすって白い粉がつけば、塗膜の防水性が落ちている証拠です。
チョーキングを調べる3つのポイント
- 日当たりのよい南面か西面の外壁を選ぶ
- 乾いた手のひらで外壁を軽くこする
- 手に白や外壁色の粉がつくか確かめる
チョーキングだけで雨漏りは起きませんが、放置すると塗膜の下のALCが水を吸い始めます。手に粉がつく状態なら、次の塗り替え時期を決めておきましょう。
目地シーリングのひび割れ・剥がれは雨漏りに直結する

目地シーリングの破断や剥がれは、雨水がALCの裏側へ入る通り道になります。シーリングは紫外線と建物の揺れで弾力を失い、10年前後で硬くなって割れ始めます。
| 段階 | 状態 | 緊急度 |
| ①表面のひび割れ | シーリングの表面に細かい割れが入る | 中 |
| ②肉やせ | シーリングが痩せて目地がへこむ | 中 |
| ③破断 | シーリングが中央から切れる | 高 |
| ④剥がれ | パネルとの境目にすき間ができる | 高 |
破断や剥がれが1か所でも見つかれば、雨漏りが起きる前に補修を依頼しましょう。
ALCのひび割れはパネルの端や窓まわりに出やすい

ALCのひび割れは、建物の揺れが集まるパネルの端や窓まわりに出やすいです。ALCパネルは1枚ずつ金物で建物に留めているため、地震や強風で動く力がパネルの端や角に集まります。
ALCのひび割れが出やすい3つの場所
- パネル短辺の端や横目地の角に出る
- 建物の角(出隅)に出る
- 窓やドアの四隅から斜めに伸びる
髪の毛ほどの細いひび割れ(ヘアクラック)は塗膜の表面にとどまることが多く、幅が広いほど雨水が入りやすくなります。
窓の四隅とパネルの端を中心に、ひび割れの幅と長さを確かめましょう。
ALCの欠けは放置すると雨水を吸って範囲が広がる

ALCの欠けは、塗膜のない断面から雨水を吸い込み、周囲まで脆くしていきます。欠けた部分は気泡がむき出しのため、雨のたびに水を含み、寒冷地では凍結と融解のくり返しで崩れが広がります。
ALCの欠けが悪化する順番
- 角が欠けて、中の気泡がむき出しになる
- 欠けた断面から雨水がしみ込む
- 周囲のALCが脆くなり、欠けが広がる
爆裂はパネル内部の鉄筋がサビて膨らんだサインになる

爆裂とは、ALC内部の補強鉄筋がサビて膨らみ、パネル表面を内側から押し割る現象です。
補強鉄筋には防錆処理が施されていますが、欠けや目地から長く水が入り続けるとサビが進みます。サビた鉄筋は元の太さより膨らむため、周囲のALCを押し上げて割ってしまいます。
爆裂を見分けるポイント
- 表面の一部が盛り上がっている
- ALCの表面が剥がれ落ち、中の鉄筋が見えている
- 割れ目から茶色いサビ汁が垂れている
爆裂は表面を補修材で埋めても内部のサビが止まらないため、信頼できる専門業者に早めに点検を依頼しましょう。
ALC補修の方法は症状ごとに5種類から選ぶ

ALCの補修方法は症状ごとに決まっており、症状に合わない工法を選ぶと同じ劣化がくり返されます。
ALCの補修方法5つ
チョーキングは再塗装で塗膜の防水性を回復させる

チョーキングだけなら、塗膜を塗り替えればALCの防水性は戻ります。ALCは内部に湿気をため込みやすいため、湿気を外へ逃がす「透湿性」のある塗料を選ぶと塗膜の膨れを防げます。
塗装を選択した時の3つのポイント
- 湿気を外へ逃がす透湿性がある
- 下塗りに、建物の揺れに追従する微弾性の下地材を使う
- ALCの表面に合った下塗り材が指定されている
塗り替えの見積りを受け取ったら、塗料名と下塗り材がALC向きかを確認しましょう。
目地シーリングの劣化は増し打ちか打ち替えで補修する

表面だけの劣化なら増し打ち、破断や剥がれがあれば打ち替えを選びます。
増し打ちとは、古いシーリングの上から新しいシーリング材を重ねる方法です。打ち替えは、古いシーリングを取り除いてから新しく詰め直す方法を指します。
| 項目 | 増し打ち | 打ち替え |
| 工程 | 清掃→プライマー→充填 | 撤去→清掃→プライマー→充填 |
| 向く症状 | 表面のひび割れ・軽い肉やせ | 破断・剥がれ・弾力の低下 |
| 耐久性 | 古いシーリングの状態に左右される | 新しい材料で作り直すため長持ちしやすい |
| 費用 | 撤去がない分安い | 撤去の手間がかかる分高い |
ALCは目地の溝が深く、新しいシーリング材の厚みを確保しやすいため、増し打ちが選ばれる場面が多いです。塗装で覆う目地には、塗料がのりやすいウレタン系のシーリング材が多く使われます。
髪の毛ほどの細いひび割れは下塗り材を擦り込んで埋める

髪の毛ほどの細いひび割れは、微弾性フィラーという下塗り材を擦り込んで埋め、上から塗装で仕上げます。微弾性フィラーとは、乾いたあとも少し伸び縮みする厚塗りの下塗り材です。
下塗り材を使用する際の3つの手順
- ひび割れ周辺の汚れとほこりを落とす
- 微弾性フィラーを刷毛やローラーでひび割れに擦り込む
- 乾燥後に上塗り塗料を重ねて仕上げる
細いひび割れが外壁全体に広がっている場合は、塗り替えと同時に補修しましょう。
幅の広いひび割れは溝を彫ってシーリング材を詰め直す

幅の広いひび割れは、Uカットシーリング工法で奥まで埋め直すと再発を防げます。Uカットシーリング工法とは、ひび割れに沿ってU字の溝を彫り、シーリング材を詰める方法です。
Uカット補修をする際の4つの手順
- 電動工具でひび割れに沿ってU字の溝を彫る
- 溝の粉じんを取り除き、プライマーを塗る
- シーリング材を溝の奥まで充填する
- 表面を平らに整え、乾燥後に塗装する
一般の方が表面だけを補修材で埋めると、内部の割れが残ったまま雨水が入り続けます。
幅の広いひび割れは表面だけで済ませず、溝を彫る工程まで含めて依頼しましょう。
欠けと爆裂は脆い部分を取り除いて樹脂モルタルで形を整える

欠けと爆裂は、脆くなった部分を取り除き、鉄筋のサビを止めてから樹脂モルタルで形を整えます。
表面だけを埋めると内部でサビが進み、同じ場所が再び割れるおそれがあります。樹脂モルタルとは、セメントに樹脂を混ぜて接着力を高めた補修材です。
| 工程 | 作業内容 |
| ①脆弱部の除去 | 浮いたALCや崩れかけた部分を削り取る |
| ②防錆処理 | 露出した鉄筋のサビを落とし、防錆材を塗る |
| ③充填 | 樹脂モルタルを欠けた部分に詰める |
| ④成形 | 周囲の模様に合わせて形を整える |
| ⑤塗装 | 補修跡を塗装して吸水を防ぐ |
爆裂が広い範囲に及び、鉄筋の腐食が深い場合は、ALCパネルそのものを交換するケースもあります。
ALC補修の費用相場は部分補修3万円から全面工事200万円まで

ALC補修の費用は、補修の範囲と足場の有無で大きく変わります。部分補修なら3万〜30万円、塗装を含む全面工事なら80万〜200万円が目安です。
部分補修の費用相場|3万〜30万円

足場を組まずに手が届く範囲の部分補修なら、ALC補修の費用は3万〜30万円が目安です。外壁全体に足場を組む場合は、足場代だけで15万〜25万円が加わります。
| 補修内容 | 費用相場 | 備考 |
| 細いひび割れの擦り込み | 1㎡あたり700〜1,000円 | 微弾性フィラーの場合 |
| 幅の広いひび割れ(Uカット) | 数万円〜数十万円 | 本数と長さで変わる |
| ひび割れ・欠損の補修一式 | 10万〜20万円 | 塗装工事と同時に補修する場合 |
| 欠け・爆裂の部分補修 | 現地調査で確定 | 深さと鉄筋の腐食範囲で変わる |
| ALCパネルの部分交換 | 現地調査で確定 | 交換枚数と足場の有無で変わる |
爆裂やパネル交換は、表面を削ってみるまで鉄筋の腐食範囲がわからないため、現地調査を受けてから金額が決まります。部分補修の見積りでは、足場代が含まれているかを最初に確認しましょう。
シーリング工事の費用相場|1mあたり700〜1,200円

ALCのシーリング工事は、増し打ちが1mあたり700〜1,000円、打ち替えが800〜1,200円前後です。ALCはサイディングより目地が多く、同じ単価でも総額が上がりやすくなります。
| 工事 | 1mあたりの単価 | 30坪住宅の総額目安 |
| 増し打ち | 700〜1,000円 | 撤去の手間がない分、打ち替えより安い |
| 打ち替え | 800〜1,200円 | 15万〜30万円 |
シーリング工事も足場が必要なため、単独で依頼すると足場代が別にかかります。総額は「単価×目地の長さ」で決まるため、見積書に目地のm数が書かれているか確認しましょう。
塗装を含む全面メンテナンスの費用相場|30坪で80万〜200万円

足場を組んで塗装・シーリング・部分補修をまとめて工事する場合、30坪の住宅で80万〜200万円が目安です。足場代は工事のたびにかかるため、別々に工事するより同時に済ませた方が総額を抑えられます。
| 工事項目(全面メンテナンス) | 費用相場(30坪の例) |
| 足場 | 15万〜25万円 |
| 外壁塗装(透湿性塗料) | 35万〜90万円 |
| シーリング打ち替え | 15万〜30万円 |
| 部分補修(ひび割れ・欠損) | 5万〜25万円 |
| 諸経費 | 10万〜30万円 |
| 合計 | 80万〜200万円 |
塗料のグレードで総額は変わり、耐用年数の長いフッ素系や無機系を選ぶと上限の200万円に近づきます。
ハウスメーカーの見積りと照らし合わせる場合は、合計額ではなく項目ごとの金額で比べましょう。
小さな欠けと浅いひび割れはALC補修材を使えばDIYで直せる

1階の手が届く範囲にある小さな欠けや浅いひび割れなら、ALC補修材を使ってDIYで直せます。
ALC補修材を使用したDIYの手順
ALC補修材は症状に合わせてセメント系・樹脂系・シーリング材から選ぶ

欠けにはセメント系、浅いひび割れには塗装できるシーリング材が向いています。ホームセンターでは「ALC補修パテ」「補修セメント」などの名前で、外壁用の補修材が並んでいます。
| 種類 | 向く症状 | 上からの塗装 |
| セメント系(補修セメント・ALC補修パテ) | 角の欠け・小さな穴 | 硬化後に塗れる |
| 樹脂系(エポキシ樹脂パテなど) | 欠けの成形・接着 | 塗れる製品が多い |
| シーリング材(変成シリコン系・ウレタン系) | 浅いひび割れ・小さなすき間 | 変成シリコン系・ウレタン系は塗れる |
シリコン系のシーリング材は塗料をはじくため、上から塗装する外壁には使えません。購入前に、パッケージの「外壁用」「ALC対応」「塗装可」の表示を確かめましょう。
DIYに必要な道具をそろえる

補修材のほかに清掃・養生・仕上げの道具をそろえておけば、作業が途中で止まりません。
| 用途 | 道具 |
| 清掃 | ワイヤーブラシ、刷毛 |
| 養生 | マスキングテープ、ビニールシート |
| 下地処理 | プライマー(補修材メーカーの指定品) |
| 充填・成形 | ヘラ、コーキングガン(シーリング材の場合) |
| 仕上げ | 外壁と同じ色の塗料、小さめの刷毛 |
| 安全 | 手袋、保護メガネ |
Step1:補修箇所の汚れと脆いALCを取り除く

脆い部分を残したまま埋めると、補修材ごとはがれ落ちます。
補修箇所の汚れと脆いALCを取り除く際のポイント
- ワイヤーブラシで欠けた部分の粉や浮いたALCを落とす
- 刷毛でほこりを払い、表面を乾いた状態にする
- 雨の翌日は避け、晴れが続く日に作業する
Step2:マスキングとプライマー塗布で密着させる

プライマーを省くと、補修材がALCに密着せずはがれやすくなります。
マスキングとプライマー塗布で密着させる際のポイント
- 補修箇所のまわりにマスキングテープを貼る
- 補修材メーカー指定のプライマーを刷毛で塗る
- 製品表示の乾燥時間を守ってから次の工程へ進む
Step3:補修材を数回に分けて充填する

一度に厚く盛ると、乾く途中で割れたり垂れたりします。
補修材を数回に分けて充填する際のポイント
- 1回の厚みを製品表示の範囲に収める
- 下の層が乾いてから次の層を重ねる
- 製品表示の施工温度を下回る日や雨の日は作業しない
Step4:ヘラで周囲の模様に合わせて形を整え乾燥させる

補修材は乾く前でないと形を変えられないため、充填した直後にヘラで整えます。
ヘラで周囲の模様に合わせて形を整え乾燥させる際のポイント
- 周囲の面とそろうようにヘラで平らにならす
- ALCの表面に模様がある場合は、刷毛先で凹凸を似せる
- 補修材が乾く前にマスキングテープをはがす
- 製品表示の時間どおりに乾燥させる
Step5:外壁と同じ色の塗料で仕上げる

補修材の表面は水を吸うため、塗装しないと補修跡から雨水がしみ込みます。
外壁と同じ色の塗料で仕上げる際のポイント
- 外壁用の塗料を外壁の色に合わせて選ぶ
- 補修跡より一回り広い範囲を2回塗る
- 塗料が乾くまで雨に当てない
爆裂・2階以上・目地全体の補修はDIYせず専門業者に任せる

爆裂、2階以上の補修、目地全体の劣化は、一般の方がDIYすると被害を広げるおそれがあります。判断に迷ったら、以下のDIY可否の対比表を参考にしてください。
| 症状・作業 | 判断 | 理由 |
| 1階の小さな欠け | DIY可 | 補修材で埋めて塗装できる |
| 1階の浅いひび割れ | DIY可 | シーリング材や下塗り材で埋められる |
| 幅の広いひび割れ | 専門業者 | 溝を彫る電動工具と技術がいる |
| 爆裂 | 専門業者 | 鉄筋の防錆処理が欠かせない |
| 目地シーリング全体の劣化 | 専門業者 | 足場と古いシーリングの撤去作業がいる |
| 2階以上の補修 | 専門業者 | 転落のおそれがあり足場が必要になる |
DIYで補修してよく起こる失敗と、その後の影響は以下のとおりです。
| よくある失敗 | 起きる影響 |
| 爆裂を防錆せずに補修材で埋めた | 内部でサビが進み、補修跡ごと再び割れる |
| シリコン系シーリング材を使った | 上から塗装できず、塗り替え時に撤去の手間がかかる |
| 劣化した目地に薄く重ね塗りした | すぐに割れて雨水が入り続ける |
| 脚立に乗って2階を補修した | 転落して大けがをするおそれがある |
ALC外壁の補修を任せる専門業者は契約前の確認項目3つで見極める

契約前に3つの項目を確認すれば、補修のやり直しや契約後の追加費用を防げます。
契約前に確認すべき3つのポイント
ALC外壁の補修実績と工法の説明があるか確認する

ALCの補修実績があり、工法の理由を説明できる業者なら、同じ劣化のくり返しを防げます。ALCは防錆処理や透湿性塗料などの特有の工程が多く、一般的な外壁塗装の経験だけでは対応しきれないためです。
| 確認項目 | 確認の仕方 |
| ALC外壁の施工実績 | 過去の施工写真や事例を見せてもらう |
| 症状の説明 | 劣化箇所と原因を写真付きで説明してくれるか確かめる |
| 工法の根拠 | 増し打ちか打ち替えか、なぜその工法かを質問する |
| 保証内容 | 工事保証の期間と対象を書面で受け取る |
| 建設業許可 | 工事金額が500万円以上の場合に許可番号を確かめる |
請負代金が500万円未満の補修工事は、建設業許可がなくても請け負えます。根拠は建設業法第3条第1項ただし書と、同法施行令第1条の2です。
見積書に補修箇所ごとの数量と単価が書かれているか確認する

「外壁補修一式」とだけ書かれた見積書は、契約後に追加費用を請求されるおそれがあります。補修箇所ごとに数量と単価が書かれていれば、工事内容と金額の対応を確かめられます。
| 確認項目 | 書かれていてほしい内容 |
| 補修箇所 | 「北面2階窓下の欠け」など場所が特定できる |
| 数量 | シーリングのm数、補修の箇所数、塗装の㎡数 |
| 単価 | 1mあたり・1㎡あたり・1か所あたりの金額 |
| 足場 | 架設の有無と㎡数 |
| 諸経費 | 何に対する費用か |
金額の根拠がわからない項目は、契約前に業者へ質問して書面で回答をもらいましょう。
ハウスメーカー保証への影響を契約前に確認する

ハウスメーカー以外に補修を依頼すると、メーカーの延長保証が受けられなくなる場合があります。延長保証の条件に、メーカー指定の点検や有償メンテナンス工事を含めている会社があるためです。
| 項目 | ハウスメーカーに依頼 | 専門業者に依頼 |
| 費用 | 管理費が上乗せされ高くなりやすい | 中間の費用が少ない分抑えやすい |
| 保証 | メーカー保証を継続しやすい | 業者独自の工事保証になる |
| 対応の早さ | 点検から見積りまで時間がかかる場合がある | 現地調査から着工までが早い傾向がある |
メーカーの見積りが高くなりやすいのは、実際の工事を下請け業者に任せ、管理費が上乗せされるケースがあるためです。保証書と点検記録を手元に用意し、メーカーに「他社で補修した場合の保証の扱い」を確認してから依頼先を決めましょう。
外壁ALC補修は症状の見極めと早めの依頼で費用を抑えられる

ALC外壁は水に弱い一方、症状に合った補修を早めに済ませれば長く使える外壁材です。
ALC外壁の補修で確認すべきポイント
- 塗膜とシーリングの劣化が目立つ築10年前後で外壁を点検する
- 爆裂と目地の破断は緊急度が高いため、見つけたら早めに補修する
- 欠けと爆裂は、表面を埋めるだけでなく鉄筋の防錆処理まで含めて直す
- 部分補修は3万〜30万円、塗装を含む全面工事は80万〜200万円を目安にする
- DIYは1階の小さな欠けと浅いひび割れに限り、爆裂と2階以上は専門業者に任せる
まずは緊急度チェック表で、自宅の外壁に当てはまる症状を確かめましょう。「高」の症状が1つでもあれば、補修材で埋める前に信頼できる専門業者へ依頼する段階です。
屋根外壁お助け本舗では、全国各地の提携業者と連携し、お客様の地域に最適な業者を迅速にご紹介しています。ご相談は365日24時間承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
外壁ALC補修でよくある質問
ALC外壁の補修に火災保険は使える?
台風や強風で物が当たって欠けた場合は、火災保険の風災補償で補修費が支払われる可能性があります。ただし、経年劣化によるひび割れや爆裂は補償の対象外です。保険金を請求できる期間は保険法第95条により3年のため、被害に気づいたら早めに保険会社へ連絡しましょう。
ALC補修の工期はどのくらい?
1階の部分補修なら1日〜数日、足場を組む全面メンテナンスなら2週間前後が目安です。全面メンテナンスは足場の組立てから塗装の乾燥まで工程が多く、雨の日は作業が止まるためです。工事の日程は、雨の多い時期を外して相談しましょう。
>>塗装を含む全面メンテナンスの費用相場|30坪で80万〜200万円
冬や梅雨の時期でもALC補修はできる?
冬や梅雨の時期でも、気温と湿度の条件を満たす日なら補修できます。多くの塗料メーカーは、気温5℃以下や湿度85%以上の日の施工を避けるよう定めています。DIYの場合は、晴れて気温が上がる日中に作業しましょう。
訪問業者に「すぐ直さないと崩れる」と言われたらどうする?
その場で契約する必要はありません。爆裂や欠けは時間をかけて進む劣化のため、多くの場合は調査を受けてから判断する時間があります。契約してしまった場合も、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできます(特定商取引法第9条)。指摘された箇所の写真を撮っておき、信頼できる専門業者に調査を依頼しましょう。
ハウスメーカー独自のALCパネルも補修できる?
ハウスメーカー独自のALCパネルも、ALCの補修実績がある専門業者なら補修できます。ただし、パネルの厚みや表面の模様がメーカーごとに異なり、メーカー保証の条件にも関わります。依頼前に保証書を確認し、他社で補修した場合の保証の扱いを確かめてから業者を決めましょう。

※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
※2 お見積り前のお客様都合によるキャンセルの場合はキャンセル料が発生するケースがあります
※3 出張費には別途部材代、作業費が発生します
※4 施工内容によっては再発保証がつかない場合がございます
