この記事の監修者兼ライター
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徳良 仁|1級建築士・1級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士
千葉県在住の兼業ライター。建設業界で現場経験を15年(建築3年・電気12年)経験したのち、日本最大の大手アパレルの出店開発部門で発注者としての施工監理を2年経験。現在はGAFAの1社で施設立ち上げ部門の管理職として従事。1級建築士・1級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士も保持。日々の幸せは家族団らんを穏やかに過ごすこと。 |
ご自宅のスレート屋根にアスベストが含まれているかわからず、リフォームをどう進めていくべきか迷う方は多いでしょう。
アスベストが含まれる場合、適切な処置をしなければ、吸い込んで健康を害する恐れがあります。そのため、アスベスト含有の有無は事前に把握しておくことが重要です。
この記事では、厚生労働省などの公的機関が発信する情報をもとに、アスベストを含む屋根かどうかを見分ける方法や正しい対処法を紹介します。また、建築士目線で、スレート屋根のリフォーム方法の判断基準も解説しますのでぜひ最後までお読みください。
このような方におすすめ
- スレート屋根にアスベストが含まれるかどうかを見分ける方法を知りたい方
- アスベストが含まれる屋根の危険性を知りたい方
- スレート屋根のリフォーム方法と費用相場を知りたい方
- アスベスト対応できる業者を探している方

※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
※2 お見積り前のお客様都合によるキャンセルの場合はキャンセル料が発生するケースがあります
※3 出張費には別途部材代、作業費が発生します
※4 施工内容によっては再発保証がつかない場合がございます
【見分け方】わが家のスレート屋根にアスベストは含まれる?

スレート屋根にアスベストが含まれているかどうかは、建築時期と製品名から推測できます。
アスベストは通常の状態では飛散しにくいものの、破損や加工で繊維が舞うと吸い込むおそれがあります。長期的には石綿肺、肺がん、中皮腫などの健康被害と関連するとされているため、まずは屋根の状態を正しく把握しておくことが重要です。
これから見分けるポイントを解説するので、ご自宅の屋根に当てはめながら確認してみてください。
建築時期(年代)から推測できる

スレート屋根にアスベストが含まれるかどうかは、建築時期を手がかりにおおよそ判断できます。
次の表は、その目安となる時期と含有の可能性です。
| 建築時期 | アスベストが含まれている可能性 |
| 1990年以前 | 含まれる可能性が非常に高い |
| 1990年〜2004年9月 | 含まれる可能性が高い(要確認) |
| 2004年10月以降 | 含まれない(ノンアスベスト) |
たとえば、1990年代以前に建てられた住宅は、アスベストを使用している可能性が高いと言えます。一方で、2004年10月以降に建築された住宅であれば、法規制によりアスベストは使用されていません。
ただし、建築時期はあくまで目安です。調査を行わず、アスベストの有無を確実に判断するためには、次に紹介する製品名での確認が必要になります。
屋根材の型番、製品名から確認する

スレート屋根にアスベストが含まれるかどうかは、製品の型番や名称から判断できます。
住宅の建築図面や重要な手続き書類には、使用された屋根材の製品名が書かれているケースがほとんどです。下記の資料を確認しましょう。
- 建築確認申請書(第四面:No11.屋根)
- 完成引渡し図面(仕上表:外部仕上表-屋根材)
- 屋根のリフォーム履歴があれば、見積書など
名称がわかれば、国土交通省の「石綿(アスベスト)含有建材データベース」で調べられます。
主要スレート製品のアスベスト含有状況を、代表的なメーカーごとにまとめました。
| メーカー名 | 製品名 | アスベスト含有 |
| ケイミュー
(旧クボタ) (旧松下電工) |
ニューコロニアル | 含まれている |
| コロニアルNEO | ノンアスベスト | |
| コロニアルグラッサ | ノンアスベスト | |
| ニチハ | パミール | ノンアスベスト |
| セキスイ | かわらU | 含まれている |
| かわらU(ノンアスベスト) | ノンアスベスト |
アスベストの健康リスク
アスベスト繊維を吸い込むと、肺の組織が傷つき、次のような深刻な病気につながる恐れがあります。
アスベストの健康リスク
- 肺線維症(アスベスト肺)
- 肺がん
- 悪性中皮腫(胸膜、腹膜、心膜に発生するがん)
(※出典:厚生労働省「石綿とは」)
これらはいずれも重い病気で、潜伏期間が 15〜40年 と長い点が特徴です。自覚症状が出る頃には進行しているケースも多く、最終的に命に関わる事態に発展することもあります。
アスベストを含む建材の繊維は、次のような場面で飛散リスクが高まります。
アスベストの飛散リスクが高い場面
- 解体やリフォームで材料を切断、粉砕したとき
- 経年劣化によって表面が剥がれたとき
(※出典:国土交通省の「建築物のアスベスト安全対策」)
そのため、工事前には「ご自宅の屋根にアスベストを含んでいるかどうか」を正確に把握しておく必要があります。
アスベスト含有スレート屋根の正しい扱い方(レベル3)

アスベストを含むスレート屋根は「レベル3建材(非飛散性)」に分類され、通常の状態では比較的安全とされています。
そのため、スレート屋根にアスベストが含まれていても、撤去する必要はありません。
しかし、誤った扱いをするとアスベストが飛散する恐れがあり、健康リスクやトラブルの原因になります。
日常:破損時は触らない

スレート屋根が破損しても、自分で触ったり取り除こうとしてはいけません。台風や地震で屋根材が割れた場合は、次のように行動しましょう。
破損時に気をつけるポイント
- 破損箇所に近づかない
- 自分で修理しようとしない
- すぐに専門業者に連絡する
- 子どもやペットを近づけない
メンテナンス:DIY、研磨はNG!専門業者に依頼する

スレート屋根にアスベストが含まれている場合、DIYでのメンテナンスは厳禁です。工事によってアスベスト繊維が飛散する可能性があり、非常に危険だからです。
下記の作業は、アスベスト除去の資格を持つ専門業者に必ず依頼しましょう。
| 危険な作業 | リスク |
| 高圧洗浄 | 表面を削りアスベスト繊維が飛散する |
| 研磨、削り | 大量のアスベスト粉じんが発生する |
| 穴あけ、切断 | 高濃度のアスベストが飛散する |
| 割れた部分の補修 | 破片からアスベストが飛散する |
アスベスト含有建材の除去、改修作業は「石綿障害予防規則」によって、作業計画の作成や適切な産廃処理など、様々な義務が課せられています。個人によるDIYでは、これらの手続きを満たすことが困難で、安全面、法令面のどちらにも対応できません。
売却時:アスベスト有無は重要事項説明で明示する義務がある

住宅を売却する際は、健康被害やトラブルを防ぐために、アスベストを含む建材の有無を買主に正確に説明する義務があります。
具体的には、売却時の重要事項説明で、次の情報を開示します。
アスベストを含む建材の有無を買主に正確に説明する義務
- アスベスト使用の有無
- アスベスト調査の実施状況
- 調査結果の詳細内容
- 未調査の場合はその旨
売却後にアスベストが含まれていたことが判明すると、買主から損害賠償を請求されるリスクもあります。
安全で信頼性の高い取引を行うためにも、アスベストの有無がわからない場合は、売却前に専門業者へ調査を依頼しましょう。

スレート屋根(アスベスト含む)の撤去、処分費用

アスベストを含んでいるスレート屋根の撤去、処分は、通常の場合と比べて、費用が30〜50%程度高くなります。これは飛散を防止するための対策や、特別な処分方法が必要になるためです。
撤去、処分にかかる費用の内訳と相場を下記の表にまとめました。
| 項目 | 費用相場 | 内容 |
| 事前調査費用 | 3〜10万円 | アスベストの有無を専門機関で分析 |
| 撤去工事費 | 5,000〜8,000円/㎡ | 飛散防止措置を講じた撤去作業 |
| 処分費用 | 3,000〜5,000円/㎡ | 特別管理産業廃棄物としての処分 |
| 足場代 | 10〜20万円 | 安全な作業のための足場設置 |
| 養生費用 | 3〜5万円 | 飛散防止シートなどの養生 |
※建坪30坪(屋根面積約100㎡)の場合
アスベスト含有の屋根材撤去に使える補助金

国の主要なアスベスト対策補助金は、吹付けアスベストなどレベル1、2建材を中心に支援しています。そのため、アスベストを含むスレート屋根(レベル3建材)は、対象外となるケースがほとんどです。
ただし、屋根葺き替えと合わせて住宅性能の条件を満たすリフォームを行った場合、
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金が適用できる可能性があります。
また、自治体によっては独自の制度を設けている場合も多く、お住いの地域によって補助金を適用できるかどうかは異なります。
スレート屋根のリフォーム方法と費用相場

スレート屋根の全体改修の方法には、塗装、カバー工法、葺き替えの3つの方法があります。ただし、最適な方法は屋根の状態や希望によって異なります。
詳しく解説するので、ご自宅に当てはめて検討してみてください。
塗装で見た目を整える(アスベスト対策は不要)

スレート屋根の表面が色あせてきたら、塗装で見た目を改善できます。さらに、塗膜が紫外線や雨から屋根を守るため、劣化の進行を遅らせる効果もあります。
スレート屋根塗装の費用相場は、30坪で60〜120万円程度(足場代を含む)です。アスベストを含む屋根でも、切断や削りなどの加工や高圧洗浄を伴わない場合は、原則として飛散対策も不要です。
ただし、塗装では屋根の防水性能を高めることはできません。屋根下地が劣化している場合は、防水性を回復できるカバー工法や葺き替えを検討しましょう。
スレート屋根の部分的な塗装であれば、DIYで補修できる場合があります。下記の記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
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カバー工法で防水性を高める(アスベスト対策は不要)

カバー工法は、既存のスレート屋根の上に新しい屋根材を重ねる方法です。屋根全体の劣化を改善するためのリフォームで、費用を抑えたい場合に選ばれます。また、既存屋根を撤去しないため工期が短く、アスベスト対策が不要な点もメリットです。
カバー工法の費用相場は、30坪で100~240万円程度(足場代を含む)です。下記のように、新しい屋根材によって金額は大きく異なります。
| カバーする屋根材の種類 | 費用相場 | 耐久年数 |
| ガルバリウム鋼板 | 6,000〜9,000円/m2 | 30〜40年 |
| アルミ系金属 | 9,000〜12,000円/m2 | 40〜50年 |
| アスファルトシングル | 4,000〜6,000円/m2 | 20〜30年 |
ただし、次のケースではカバー工法は適用できません。
カバー工法が適用できないケース
- 屋根の下地板が劣化している
- 建物の耐震性に問題がある
カバー工法ができるかどうかはご自身で正確に判断できないため、専門業者に相談したうえで決定しましょう。
カバー工法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご確認下さい。
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葺き替えで根本的に解決する(アスベスト対策が必要)

スレート屋根の葺き替えは、既存の屋根材を完全に撤去して、アスベストを含まない屋根材に交換する方法です。築30年以上経過している場合や、雨漏り、下地の劣化がすでに発生している場合に適しています。
葺き替えの費用相場は、30坪で140~290万円程度(足場代を含む)で、新しい屋根材によって金額は異なります。既存の屋根がアスベストを含む場合、さらに撤去、処分費用として30〜50万円程度が必要です。
| 屋根材の種類 | 費用相場※(建坪30坪) | 耐久年数 |
| ガルバリウム鋼板 | 170〜250万円 | 30〜40年 |
| 日本瓦(和瓦) | 190〜290万円 | 50〜100年 |
| スレート(ノンアスベスト) | 140〜210万円 | 15〜30年 |
スレート屋根のメンテナンス方法や葺き替えについて、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。
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スレート屋根の寿命とリフォーム判断のタイミング

スレート屋根の耐用年数は20〜30年程度です。ただし定期的なメンテナンスを行うことで寿命を延ばせます。
築年数別のメンテナンスの目安は下記のとおりです。
| 築年数 | 屋根の状態 | 推奨メンテナンス |
| 築10〜15年 | 塗装の劣化、色あせ | 塗装を検討 |
| 築15〜20年 | ひび割れ、反りの発生 | 塗装、部分補修 |
| 築20年以上 | 屋根全体が劣化 | カバー工法、葺き替え |
メンテナンスが必要なサインは、スレートの色あせや、粉が吹くような症状の「チョーキング」、ひび割れ、欠け、反り、屋根材のずれなどがあります。
アスベストを含まない屋根材の場合、小規模な補修ならDIYでも対応できます。いっぽう、アスベストを含む場合は早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。
劣化が進行している可能性が高いため、早めの点検をおすすめします。
アスベストに対応できるリフォーム業者の探し方

アスベストを含むスレート屋根のリフォームには、作業者の安全確保、周囲への飛散防止、廃棄物の適正処理など、専門知識と経験が必要です。
そのため、以下のような資格、許可を持つ業者に依頼しましょう。
| 資格・許可 | 内容 |
| 石綿作業主任者 | アスベスト除去作業の監督者として必須 |
| 建設業許可(屋根工事業) | 屋根工事を請け負うための許可 |
| 建築物石綿含有建材調査者(※) | アスベスト含有の事前調査を行う資格 |
※調査に関しては別の会社に委任する場合が多いため、工事会社では持っていない場合があります。
まとめ|アスベストを含む可能性があればプロに相談を

スレート屋根にアスベストが含まれているかどうかは、建築した時期や屋根材の情報から判断できます。
スレート屋根のリフォームを検討するときは、ご自身でも次のポイントを把握しておくと、最適な方法を判断しやすくなります。
スレート屋根のアスベストについて押さえるべき4つのポイント
- 2004年以前の建築(築21年以上)はアスベストを含む可能性が高くなる
- 製品名や図面から正確に確認ができる
- 破損時や加工時は飛散リスクが高くなる
- リフォーム方法は屋根と下地の状態で判断する
信頼できる屋根修理業者をお探しの方は、屋根外壁お助け本舗にお任せください。厳しい基準を満たした加盟店のみをご紹介しています。現地調査から見積もりまで無料で対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
スレート屋根のアスベストでよくあるQ&A
うちのスレート屋根にはアスベストが入ってる?
築21年以上(2004年以前の建築)なら、アスベストが含まれる可能性が高いです。
確実に確認するには、建築図面の製品名をメーカーに問い合わせるか、専門業者の調査(3〜10万円)が必要です。
スレート屋根のアスベストって、普段の生活で健康被害の心配はある?
アスベスト入りだと、カバー工法や葺き替えの費用が高くなるの?
見積もりを取るとき、アスベストの有無を伝えたほうがいいの?
※ 本記事の情報は、国土交通省や厚生労働省の情報を参照しています。
参考
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
※2 お見積り前のお客様都合によるキャンセルの場合はキャンセル料が発生するケースがあります
※3 出張費には別途部材代、作業費が発生します
※4 施工内容によっては再発保証がつかない場合がございます
